無趣味

就活の最中、履歴書やESを書きながら気づいたことがある。俺には趣味という趣味がないのです。

ESを書く時に一番苦労したのは「志望動機」でも「学生時代に最も頑張ったこと」でもなく、「趣味・特技」欄でした。便宜的に読書とか適当に書いてましたけど、正直、新聞部の友人らに比べると圧倒的に読書量は少ない。熱中できるような趣味や娯楽を持ってないのです、俺は。


趣味がないというのは、ちょっと寂しい。


俺が学生時代に傾倒していたことは、陳腐な言い方をするならば「自分探し」です(なんかムカつく言葉だ)。

この「自分探し」はいずれ飛び込んでいく社会というものを意識したもので、あくまで公的な存在としての自分がやりたいこと探してきたんですな。それが結果的に記者だったという話は、これまでの日記を見てくれれば分かると思う。

故に私的な場面で、自分を充足させる活動が何であるかを全然考えて来なかったのです。何か熱中できる娯楽が欲しい。このままでは、公的な部分(仕事)でしか自分を満たすことができない人間になってしまいそうなのだ。

事実、進路が決まってからの俺は暇を持て余し過ぎてる。やるべきことが無くなり、何をするでもなく、ただただ時間を垂れ流しているだけです。プライベートな部分がスカスカなのよ。


でも特にしたいこともないしなぁ。私的にしたいことがあるとすれば、美味いモノを死ぬほど食べたいということぐらいかな。本当に最近、まともに食えてないので…。たまに外に飲みに出て食べる焼き鳥やら、小料理にやたら幸せを感じます。美味いものを食べてる時は、幸せだ。

む?

例えば趣味が、食べ歩き?美食ツアー?

いいんじゃないか、これは…?

「食べる」という人間に不可欠な生命維持活動を趣味レベルまで引き上げてしまえば、毎日が楽しいな。食費はかかりそうだけど、文字通り血肉になる活動だ。美食を求めて、出不精も改善されるかもしれん。

仕事柄、全国を飛び回るチャンスはある。名物料理にもありつけそうだ。食通で損はないぞ。文化部なんかに配属されたら、それこそ俺は「美味しんぼ」の山岡さんだ。栗田さんみたいな可愛い後輩とゴールインだ。

ほとんどドラマを見ることのない俺が「おせん」にはまってるのも、最近また飛騨牛の偽装容疑が発覚したのも、「食」への誘いなのか…?


しかし、とりあえず学生のうちは金がない。「食」を娯楽レベルにできるのは、もうしばらく時間がかかりそうだ。ということは、暇な日々が続くな…。

とほほ。