もの食う人びと

最近、内定者MLというものに登録しました。

本来はもっと早く登録する機会があったのだけど就活が終わってからはメールのチェックを怠り、すっかり忘れていたのだ。

四月、新米記者は東京で三週間の研修をした後、全国の支局へと散らばっていきます。同期と初勤務地がかぶることはほとんどないので、実質的に最初の3週間くらいしか同期と顔を合わすことがなさそうなのです。次に顔を合わすのは数年後、本社・支社に上がってからでしょう。

故に勤務前からMLなどで企画を催し内定者間の相互理解を深めるのは、非常にいいことだと思う。例えば辺見庸さんの講演会を内定者で傍聴したり、TV局内定者との合同懇親会なども行われているようです。


行われているようなのだが、参加できません。


東京は遠すぎて参加できないのです。あくまで内定者の自主的な催しなので交通費なんか出ないのだ。参加できなかったところで、出遅れにもクソにもならんのだが、同期にどんな人間がいるのかゆっくり喋る機会が持てないのは残念だ。内々定式には参加したけど、ほとんどおっちゃん達と喋ってたからな…。



しかし、やはりマスコミ業界は東京勢が強いようです。ウチも春季採用、3分の2が東京の学生さんです。関西新卒の同期なんかたった2人ですよ。そりゃ、懇親会も東京で行われるよ。

読売人事部のおっちゃんの話では、朝日は8割が東京勢だとか。そういう読売は東京・大阪・西部の本社別採用をうたってるわけだが、3本社を総合した場合、やっぱり東京本社の記者数が圧倒的だと思う。

朝日にしても、毎日、産経にしても元々は大阪が発祥地なのにな。反権力の地・大阪に、保守的と評される産経のルーツがあるってのも面白いですけどね。しかも産経、大阪での発行部数が好調だという。事実、産経の社会面はすごい。ほぼ関西ネタで3面組んでるからね。

政治経済の主要アクターである官公庁、企業が集まる東京に各本社が集まるのは当然だけれども、ここまで採用が東京の学生に集中するのは何でかね。マスコミ志望学生の絶対数が違うのかね。学閥かね。それにしても、ここまで開くもんか?

ちょっと疑問に思う、今日この頃。




どうでもいいけど、辺見庸さんの話聞きたかったのぅ。ということで彼の本だけ紹介。「もの食う人びと」。


もの食う人びと (角川文庫)


一つの「食材・料理」とそこに集まる人々の姿から社会的背景と歴史的背景を書き出す。残飯、難民キャンプの配給食、放射能に汚染された料理。とにかく食いまくります、辺見さん。「美味しんぼ」の山岡さんもビックリです。体も張りまくります、まさに記者の鏡です、辺見さん。

いつかこんなルポタージュ書けたら最高やな。

これからはノンフィクションとかルポタージュを中心に読んでいこう。とか言いつつ、沢木耕太郎の「深夜特急」は断念したんですけどね。