REVORUTION NO.3

高校2年生。

当時、俺が好きな作家の一人に金城一紀がいました。「GO」「対話篇」「フライ、ダディ、フライ」などが代表作で、いずれも映画化されてます。ドラマの「SP」も彼の原作みたいですね。

最近はめっきり彼の小説を読まなくなったけれど、本当に当時は彼の新作を心待ちにしていたように思う。俺が高校生活を送っている時に発表された作品は全部読んだハズだ。

さてさて、高校生活の思い出の一冊が「レボリューションNO.3」(REVORUTION NO.3)。


レヴォリューションNo.3



この作品も含めて、彼の作品にはたびたび「ゾンビーズ」という破天荒な高校生の不良グループが登場するのだけど、本当に平凡な高校生をしていた俺は、ある種彼らに淡い憧れのようなものを抱いていたのかもしれません。非常識、喧嘩、権力への反抗、不屈の友情…。

とにかく当時の俺は毎日が退屈でした。高校は県内でも有数の進学校。あくまで徳島レベルだが。特進クラスの教室に漂う「名門大学に行かなくてはならない」という空気。教室の本棚に並んだ「蛍雪時代」。狭い世界での敵だ、味方だと言うくだらん争い。小便臭い青春劇。進学校でちょっと悪ぶっていい気になってる、しょうもない奴ら。

反吐が出そうでした。何よりもそんな環境を冷めた目で見つつも、結局はその一部だった自分に。


だからこの小説は、単に読みやすかったというのがほとんどの理由なのだけれども、大好きでしたね。あくまで過去形やけど。完璧に現実逃避用だったな、これは。この本を巡って個人的に面白い話があるんですけど、書くのが面倒なのでやめときます。


PS.例の図書館バイトの件で、実際に図書館に行ってきました。まったりとした雰囲気。公務員的なノリでした。バイトでやる分には、申し分ない。