携帯電話

アロハ。

前期試験終了。そして大学生活最後の夏休みのスタートと共に、携帯電話がぶっ壊れた。残念な幕開けです。色々と密に連絡を取らなきゃいけない人がいるだけに、非常に困ったことになった。

しかし、確かに不便なんだけど、これはこれで悪くない。いちいち面倒くさい連絡や、メールに振り回されなくて済むワケです。携帯電話というたかが一つの道具に、主人であるはずの俺たちは情けないくらい束縛されてます。

ケータイ君の登場で利便性は遥かに上がったが、逆に窮屈にもなった。やたら呼び出されるし、面倒なことに巻き込まれるし、都合悪くても逃げれないし、かと言って持ってなければまるで変人扱いだ。持ってて当然なんだ。ケータイを持たないことが相互の利便性を低下させる一つの社会悪みたいになっちまってます。ケータイを持たずに外出して、なんど悪者にされたか。ちっ。

故に携帯電話という文明の利器を失った俺は不安感を覚えている一方で、一種の解放感に近いものを味わってます。

「ケータイはちゃんと持ってます。でも壊れちゃいました」

「あら、お気の毒に。それは大変ね…」

これで悪者扱いされずに、オブラートに他者とのコンタクトを防げるはずです。そんなに巧くいかないか。え?卑怯者?うるさいよ。

でも、こんな斜に構えたこと言いつつも、今もメールや着信が来てないか気になってる。やっぱりケータイは必要です。明らかにメリットの方が多いことには違いない。実際、ケータイ君に助けられたことも数知れず。彼はツンデレです。

ただ来年からしばらく俺はケータイ君の奴隷になります。事件・事故が起こればデスクにケータイ鳴らされて叩き起こされるんだろう。「1コールで取れ、馬鹿!」と怒鳴られつつ。

望むところだ、コノヤロー。