記者本

最近、記者経験者が書いた本を読み直してます。

ということで何冊か紹介しておきます。このブログを読んでる後輩どもの中には記者志望もいると思うので、よかったら読んでみて下さい。一応、短く感想も付け加えておきます。

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」。これは今年映画化もされたし、既に読んでる人も多いでしょう。1985年の日航ジャンボ機が群馬県御巣鷹山に墜落にしたという事故を、実際に群馬県の地方紙である上毛新聞の記者として追った横山さんの体験が小説化されたものです。横山さんは事故当時、県警サブキャップだったので、作中の佐山か神沢が、横山さんにあたる。

命が尊いモノであるなんて当然。それでも、命が奪われた悲劇を記事として商品化し、時には私利私欲のままに記事の扱いを変えるという腐った新聞社の現実。社内の権力闘争と功名心。新聞社の地に落ちたジャーナリズムの中で、失われた520名の命と向き合う全権デスク・悠木の昭和60年の夏が描かれてます。新聞社の負の側面が多く描かれていますが、記者を目指す以上、これも目を背けてはいけない現実だと思います。

黒田清 記者魂は死なず

有須和也の「黒田清 記者魂は死なず」。読売大阪本社に最強の社会部記者集団「黒田軍団」を作り上げた黒田さんの人生記なんですが、これは読んでおくべきです。

感銘を受けた部分を引用したいのだけど、かなり多いので割愛させてもらう。読んでくれ。凄い記者だ。ある意味、記者精神のバイブル的な本になり得ます。記者の力を感じさせてくれる一冊でしたね。「クライマーズ・ハイ」の悠木からも勇気を貰ったけど、この人はそれ以上のことを実践してます。でも黒田さんの生き方をするには、相当な覚悟がいるぜ。悠木になるのも大変ですが、この人になるのはもっと大変だ。

深江とか、読んでみて。

さて明日は入稿のお手伝いです。俄然、やる気出てきた。まぁ、俺は記事書かんのやけどね。ごめんね、岩澤。

PS.冒頭に何冊か紹介する…と書いたけど2冊でした。まだあるんだけど、また別の機会に。オヤスミ。